フロントエンドエンジニアが独学する方法は?現役エンジニアが学習サイトや書籍を紹介
「フロントエンドエンジニアが独学するにはどうすればいい?」
「フロントエンドエンジニアの独学におすすめのスキルや資格は何だろう?」
このように思ったことはありませんか?
本記事では、現役エンジニアがフロントエンドエンジニアが独学で身につけるのにおすすめの知識やスキル、学習法などを紹介します。
・フロントエンドエンジニアの学習ロードマップ
・フロントエンドエンジニアの独学におすすめのサイトや本
独学でフロントエンドエンジニアの勉強をしたいと思っている人は、ぜひご一読ください。
目次 (PRも含まれます)
フロントエンドエンジニアとは
フロントエンドは、エンドユーザーが直接触れる部分、すなわちWebサイトやアプリの見栄え、UIのことです。
ログイン機能でのIDやパスワード入力用の画面作成や、入力する文字の制約などはフロントエンド開発の範疇に入ります。
フロントエンドエンジニアは、一つの用語で多岐に渡る職種を示しています。
Webアプリの開発を手掛けているエンジニアは、一般的に「フロントエンドエンジニア」と呼ばれることが多いです。
フロントエンドエンジニアの仕事内容
フロントエンドエンジニアの仕事内容は、主に以下の4つです。
- レイアウトを考える
- UIを実装する
- APIとの連携を行う
- テスト、デバッグ
レイアウトを考える
デザイン資料をもとに、HTMLまたはCSSを使用してレイアウトを構築する作業をします。デザイナー不在時には、デザイン作業も行う場合があります。
HTMLでページをマークアップする際には、どんなカラムを利用するか、左右の表示をどう配置するかといった、レイアウトの詳細な設計作業が必須です。
UIを実装する
次にUIの実装をします。全体のレイアウトが整った後は、細かい部品や文字などを実装していき、UIが形成されていきます。
APIとの連携を行う
APIとの連携も大切な作業です。Webアプリケーション開発時、バックエンドエンジニアによって構築されたデータベースとのコミュニケーションはAPIを介して実施されます。
フロントエンドの開発に携わる場合は、HTTPのリクエスト方法を知り、API経由でデータを収集する技術を理解する必要があります。
テスト、デバッグ
最後に、テストやデバッグの作業があります。
Webアプリケーションを開発する際には、JavaScriptなどで書かれたコードが正しい挙動をしているかを確認し、問題があれば修正を行います。
これには自動テストや単体テストの実装が含まれることが多いです。
コーダーやマークアップエンジニアとの違い
コーダーやマークアップエンジニアの主な仕事は、渡されたデザインをもとに、企業のホームページやランディングページをコーディングすることです。
コーディングの際には、主に以下の言語を使います。
- HTML
- CSS
- jQuery
コーダーは基本的に、WordPressやランディングページのコーディング(マークアップ)を対応します。
マークアップエンジニアは、デザイナーの意図やサイトの目的を把握したうえで、UXが良くなるよう、改善することもあります。
ただ、どちらもデザイナーからもらったデザインファイルを元に、デザインどおりにHTMLやCSSをコーディングしていく仕事が中心です。
Webデザイナーとの違い
Webデザイナーは、ウェブサイトの見た目を考えます。目標とするユーザー層を考慮し、UIの配置や色彩設計などを選定します。
IllustratorやPhotoshopを使い、実際のデザインを決定していきます。
バックエンドエンジニアとの違い
フロントエンドから届いたデータは、バックエンドでサーバーに取り込まれます。
そこから、データベースとの通信や外部サービスとの結合、または複雑な計算作業などが実施されます。
例えばログイン機能であれば、行われる処理は以下のとおりです。
- ユーザーからID・パスワードを受け取る
- データベース側にそのID・パスワードがあるか問い合わせ
- ログインができるように認証情報を返す
フロントエンドエンジニアが独学で身につけたい知識・スキル
フロントエンドエンジニアになるために必要な知識やスキルは以下の通りです。
- プログラミングスキル
- ライブラリの知見
- フレームワークに関する知見
- 開発者ツールを使うスキル
- デザインスキル、UI/UXの知見
- レスポンシブデザインなどのデバイスに関する知識
- CMSに関する知見
- SEOの知見
それぞれ解説します。
プログラミングスキル
フロントエンドエンジニアに必須のプログラミングスキルは、下記のとおりです。
- HTML
- CSS
- JavaScript
- PHP
- Ruby
- Python
それぞれの言語を詳しく紹介します。
HTML
HTMLとCSSはインターネットページの作成に活用されます。HTMLはページのレイアウトを形成する言語です。
このような文章を書く際にはHTMLのpタグが使用されることが多いです。見出しの部分では、h2やh3のようなタグを活用して構造を整えます。
CSS
CSSは、Webページを構築する際に重要な役割を果たし、HTMLの見た目やレイアウトをカスタマイズする言語です。
HTMLとCSSは絶えず進化を遂げており、現在はHTML5とCSS3が最新版です。
JavaScript
JavaScriptはWebサイトに動的な要素を加えられる言語です。
例えば、ボタンを押した際に警告を出したり、アニメーションやスライドショーのような機能を導入する時に使用されます。
以前はJavaScriptがフロントエンドの開発でよく使われていたのに対し、近年ではJavaScriptの進歩によりバックエンド開発にも適用されるようになってきました。
フロントエンドの開発には、ReactやjQuery、Vueなどのフレームワークがあり、これらは主にJavaScriptで実装します。
さらに、JavaScriptを静的型付け言語に変換できるフレームワークとしてTypeScriptが存在します。
しかし、将来Webアプリケーションの規模の大きな開発に参加するのであれば、学んでおくと有利な言語です。
PHP
データベースから企業情報などを取得する時、PHPをバックエンド言語として使用する必要があることがよくあります。
逆に言えば、コーダーになる予定がなければ、PHPを詳しく知る必要性はありません。
Ruby
Rubyは日本製のプログラミング言語で、松本行弘氏によって開発されました。
Rubyは型宣言がなく、文法が簡潔で読みやすいため、サーバーサイドのプログラミングを初めて学ぶ人にもおすすめです。
一般的に、フロントエンドエンジニアがRubyを学ぶ必要性は低いですが、バックエンドエンジニアと連携してAPIの開発を行う場合には、Rubyの知識が役立つことがあります。
Python
PythonはWeb開発のみならず、データサイエンスやAI開発にも広く用いられる言語として知られています。
フロントエンドの開発者がPythonを習得することは必要ではありません。一方でサーバーサイドの作業にアサインされた際、Pythonのスキルが役立つ場合があります。
フロントエンドの開発者がサーバーサイドのプログラミング言語を習得することは、直接的には必須ではありません。
しかし、プロジェクトの全体像を把握し、チーム間のやり取りを円滑にするのに役立ちます。
ライブラリの知見
フロントエンドエンジニアがJavaScript等のプログラミング言語を使用して開発する時、多種多様なライブラリを駆使することがあります。
主要なライブラリには次のようなものがあります。
- jQuery
- React
各々の特性や使い方の違いを把握しておくことが必要です。
そして、ライブラリのバージョンアップに対応できるように、常に最新の情報をつかんでおきましょう。
フレームワークに関する知見
CSSフレームワークは、CSSにおいてよく利用されるパーツや色を簡単に実装可能なものです。
たとえば、CSSフレームワークを活用することで、以下を容易に実現できます。
- ボタンの色を青色にする
- ボタンを押した時にローディングアクションをつける
「Bootstrap」は、古くから人気のあるCSSフレームワークの一つです。
BootstrapかTailwindかを選ぶにあたり、おすすめをするのは難しいですが、Bootstrapに慣れたらTailwindの使用を始めるのも一つの方法です。
開発者ツールを使うスキル
フロントエンド開発者にとって、開発者ツールの使用は非常に大切なスキルです。
フロントエンドエンジニアは、開発者ツールを活用してブラウザで直接デバッグ作業を実施します。
開発者ツールを利用することで、以下の内容を調べられます。
- フロントエンドのログ
- APIリクエストの正確性
- ネットワークの通信状態
開発者向けツールは、多くのブラウザで「F12キー」またはマウスの右クリックで「検証」を選択することで、利用できます。
デザインスキル、UI/UXの知見
フロントエンドエンジニアの仕事では、WebデザインとUI/UXの知識が求められます。Webデザインをマスターしていれば、デザインの段階から実装にかけて一貫した作業が可能になります。
アプリケーションの開発においてデザインとフロントエンドの実装を一人でこなせると、市場価値が高まります。さらに、デザインのコンポーネントを作成することも可能です。
また、UI/UXの理解も不可欠です。ユーザーが使いやすい、迷わずに操作できるUIを作成できることが必要です。「Fの法則」のような基本的な理論を知っておくと良いでしょう。
UI/UXについての知識や手法を学習することにより、ユーザビリティを重視したサイトやアプリの制作に利用できます。
フロントエンドの開発を行う人には、プログラミングスキルのみならず、デザインの技術とUI/UXの理解も必要とされます。
レスポンシブデザインなどのデバイスに関する知識
フロントエンドエンジニアは、レスポンシブデザインの理解も重要です。
最近のWeb開発では、異なる画面サイズのデバイスに適応することが必須です。それぞれのデバイスに合わせて適切に表示されるようにデザインを微調整する技術が重要です。
レスポンシブ対応をするためには、CSSのメディアクエリを用いてデバイスの画面サイズにもとづき、以下のように様々なスタイルを適用することが必要です。
- 大きなディスプレイ:情報を2列で表示
- スマートフォンなどの小さい画面:1列で表示
レスポンシブデザインを想定どおり適用するには、多様なデバイス上でサイトのテストを行います。
レスポンシブデザインを理解していると、どのようなユーザーにも対応できる使い勝手の良いソフトウェア開発ができます。
CMSに関する知見
CMSというのは「コンテンツ マネジメント システム」の略称で、企業のウェブページやブログなどを簡単に制作できるサービスのことです。
フロントエンドエンジニアにとって、CMSを構築する機会は非常に多いです。企業のホームページを作る際は、基本的にWordPressを利用するケースが多いからです。
WordPressではHTMLやCSSのコーディングをする機会が多いため、実装手順や方法について詳しく知っておくことが望ましいです。
SEOの知見
「Search Engine Optimization」の略であるSEOは、GoogleやYahoo!等の検索エンジンで上位に表示させる技術を指します。
多くの場合、SEO戦略はWebマーケティングの専門家が手掛けるものですが、フロントエンドエンジニアにとっても欠かせないものです。
たとえば、以下知識の理解は欠かせません。
- noindex:Googleで検索したページに対してGoogleに登録するかどうかを決める
- nofollow:リンクジュース(リンク先に対しての評価)を渡すか渡さないかを決める
titleタグやh1、h2タグは、Googleにとって記事の評価を行ううえで不可欠なものです。
これらの知識を駆使してマークアップを行うことが非常に大切です。
フロントエンドエンジニアとしてプラスアルファで獲得したい知識・スキル
フロントエンドエンジニアにとって、できれば学んでおきたい知識やスキルを紹介します。
- バックエンドに関する知識
- 要件定義・機能設計のスキル
- AIの知見
- プロジェクト管理のスキル
- BaaSの知見
- PWAの知見
- SPAの知見
- WebAssemblyの知見
順番に見ていきましょう。
バックエンドに関する知識
バックエンドとはフロントエンドとは異なり、サーバーやデータベース、API等へリクエストを送信する言語のことです。
バックエンド開発で有名な言語には、次のようなものが挙げられます。
- PHP
- Ruby
- Java
- C#
以前はJavaScriptをフロントエンドのみに使うことがほとんどしたが、現在はNode.jsの進化により、サーバーサイドのプログラミングにも頻繁に使われています。
大規模プロジェクトに関わる際は、Ruby、Pythonなど他のプログラミング言語の知識を持っていると有利になります。
要件定義・機能設計のスキル
要件定義と機能設計を熟知していると、上流工程で働くフロントエンドエンジニアになることができます。
要件定義においては、顧客の課題や求めるものを把握し、それを叶えるためのWebサイトやアプリの要件を決めます。
実現性や開発にかかる費用や時間を検討しながら、システムの全体像をはっきりさせていきます。
機能設計時には、要件定義に基づいて、以下のような具体的な仕様を決めていきます。
- アプリの機能や性能
- 管理画面の構成
- 操作方法
さらに、詳細設計のフェーズでは、プログラミングに必要な画面のレイアウトやソースコードの大枠などの資料を作り上げます。
コーディングスキル以外にも、要件定義や機能設計ができると、フロントエンドエンジニアとして重宝されます。
AIの知見
AIの使用はフロントエンドエンジニアの生存戦略の一つです。
今、フロントエンドエンジニアリングにおいては、AIによる実装が大半を占めています。したがって、AIを駆使して自らの効率を最大化することが求められます。
これにより、フロントエンドエンジニアとしての仕事の機会が徐々に減少してしまう可能性があります。
プロジェクト管理のスキル
プロジェクトを管理する能力があれば、上流工程に関わることができます。
アプリやWebサイト開発においては、様々な職種の人たちが関与し、数多くのステップを踏むため、適切な進行管理が必要不可欠です。
プロジェクト管理では主に以下を行います。
- スケジュール作成
- メンバーの役割分担
- スケジュール・進捗管理
- リソース管理
- 品質管理
プロジェクトを円滑に運営できる能力がある場合、プロジェクトリーダーやマネージャーへ昇進する可能性があります。
BaaSの知見
フロントエンドエンジニアにとって、BaaS(Backend as a Service)に関する知識を持っていると大変役立ちます。
これに伴い、バックエンドエンジニアの手が足りない時でも、フロントエンドから直接、複雑なバックエンドプロセスの操作が実現可能になります。
たとえば、「Firebase Authentication」というGoogleのサービスは、認証のプロセスを容易に実装可能にするために作られています。
特にスタートアップや小さなチームでリソースに制限がある場合、この種のBaaSが役立ちます。
PWAの知見
PWAとは「Progressive Web Apps」の略称で、ネイティブアプリのように使えるスマホ向けのWebサイトやWebアプリのことです。
Googleが促進している技術は、ネイティブアプリのようなスムーズなユーザー体験をWebアプリケーション内で実現することを目指しています。
PWAの主な特徴としては以下のとおりです。
- ホーム画面への追加
- フルスクリーン表示
- プッシュ通知の受信
- オフライン対応
- インストール不要でブラウザから直接アクセス可能
Service Workerという技術はJavaScriptの実行環境の一つであり、フロントエンドエンジニアにとってはこの技術の理解を深めなければなりません。
SPAの知見
さらに、シングルページアプリケーション(SPA)の理解も不可欠です。
SPAはページの再読み込みなしに数多くの機能を提供する方法であり、フロントエンド開発のトレンドの一つです。
SPA制作においては、React、Angular、Vue.jsといった現代的なJavaScriptフレームワークやライブラリを理解することが重要です。
これらの技術を駆使することで、下記の作業を効果的に進めることができます。
- データのバインディング
- コンポーネントの管理
- ルーティング処理
フロントエンドエンジニアがフレームワークを深く理解していれば、SPAの構築がずっとスムーズに進み、さらに高度なアプリケーション開発にも携われます。
WebAssemblyの知見
WebAssemblyはブラウザ上で作動する言語であり、WebAssemblyで開発された機能は素早く作動し、ユーザーエクスペリエンスの向上に貢献します。
その上、WebAssemblyはJavaScriptと組み合わせることが基本の設計思想です。
JavaScriptを併用しながら動くので、すでにあるWebアプリケーションに徐々に導入することが可能で、将来的にはWebAssemblyの使用が拡大する見通しです。
フロントエンドエンジニアが独学するための学習ロードマップ
フロントエンドエンジニアの初学者は、以下の順序で進めると良いでしょう。
- HTML、CSSを習得
- TypeScriptを習得
- ReactとNextを習得
HTML、CSSを習得
フロントエンドエンジニア初心者の学習では、まずWebサイトやアプリの基礎となるHTML、CSSの習得から始めることが不可欠です。
HTMLはWebコンテンツの構造を記述するマークアップ言語です。適切なタグを使いこなし、的確な構造を組み立てる力が求められます。
CSSはHTMLの要素にスタイルを付与し、デザインやレイアウトを構築する際に欠かせません。
HTMLとCSSの基礎を確実に押さえることが、フロントエンド開発の土台となります。
TypeScriptを習得
フロントエンドエンジニア初心者にとって、TypeScriptの習得は避けて通れません。TypeScriptは、JavaScriptの静的型付け言語です。
TypeScriptの公式ページには、習得に活用できるハンドブックや、動作確認ができるページが整備されています。
ただし、公式サイトは英語です。英語力に自信がない人は翻訳機能を使いながら読みましょう。
ReactとNextを習得
フロントエンドエンジニア初心者が次に習得すべきは、ReactとNextです。
ReactはJavaScriptの一種のライブラリで、UIを作成する際に広く利用されています。
Nextはフロントエンドをレンダリングするフレームワークとして位置づけられ、SEOやパフォーマンスの改善に役立ち、サーバーレスでReactを開発する能力も提供していることで知られています。
ReactとNextを採用する企業が多いため、フロントエンドエンジニアはReactとNextに関する知識が必要とされています。
フロントエンドエンジニアの独学におすすめのサイト
フロントエンドエンジニアの学習におすすめのサイトは以下の3つです。
- ドットインストール
- Udemy
- Progate
ドットインストール
ProgateはWeb上で気軽に学習を始められますが、自分のパソコン上でコーディングをしたい!という方にはドットインストールがおすすめです。
ドットインストールの特徴を一言で表すと、3分の動画でプログラミングが学べる学習サイトです。
また、ドットインストールは、プログラミング学習サイトの中でも老舗なので、解説されている言語の種類は多様です。
ドットインストールはどんなプログラミング言語を学んだらいいのか目的別に分かりやすくなっています。
学べる内容も基礎から発展まで幅広いレベルのコースがあるので、自分に合ったレベルのコースが見つかると思います。
Udemy
公式サイト:https://www.udemy.com/
Udemyは、専門家が教えるオンラインビデオコースの学習サービスです。
オンラインビデオコースはなんと、13万種類から選ぶことができます。
Progate
Progateは、初級コースは基本無料、応用コースも月額980円で学ぶことができる初心者に圧倒的に人気を誇るサイトです。
Progateには様々なコースがあるので、自分が学びたい言語が見つかると思います。
フロントエンドエンジニアの独学におすすめの書籍
フロントエンドエンジニアの勉強には、下記の3冊がおすすめです。
- 『リーダブルコード』
- 『JavaScript コードレシピ集』
- 『HTML5 & CSS3 デザインレシピ集』
それぞれ紹介します。
『リーダブルコード』
『リーダブルコード』は、質の高いコーディングを目指すための本です。変数の命名法、コメントの記述方法など、コードの見た目を改善するためのアドバイスが記載されています。
また、以下も詳しく解説されています。
- 論理式、変数などループとロジック
- コードを再構成する方法
- テストの書き方
フロントエンドエンジニアの仕事において、わかりやすいコードを書くスキルが身につきます。
『JavaScript コードレシピ集』
Web制作の実務で用いられる一般的なメソッドから上級者のスキルまで、JavaScriptのコード278例を網羅した1冊です。
この本では、以下の内容を載せています。
- 基本文法
- データの扱い方
- HTML要素の操作
- ユーザーアクションへの対応
- アニメーション
- 画像・音声・動画の扱い
JavaScriptを勉強し始めた初級者から、中級者のエンジニアを対象とした、さまざまなレベルの人に役立つ構成になっています。
Web制作で使えるJavaScriptのテクニックを集めた役立つ1冊です。
『HTML5 & CSS3 デザインレシピ集』
『HTML5 & CSS3 デザインレシピ集』は、HTML5とCSS3を用いたWebサイト作成の実用テクニックが充実している一冊となっています。
実際の制作現場で使用されている定番のデザイン手法からプロフェッショナルな高度な技術に至るまで、300以上のレシピを集めています。
この本では、下記のテーマを易しく説明しています。
- リスト
- 画像
- ボックス
- レイアウト
- レスポンシブデザイン
多くの図版を取り入れているため、初心者が理解しやすい形式になっています。
Webデザイナーやフロントエンドエンジニア、そしてWebプログラマーをはじめとするWeb制作分野で働く人全員におすすめの書籍です。
デザインの辞典として利用可能で、初心者の学習にも最適です。
フロントエンドエンジニアにおすすめのテキストエディター
フロントエンドエンジニアにおすすめのテキストエディターを以下のとおり紹介します。
- Visual Studio Code
- Atom
- Sublime Text
Visual Studio Code
ゲームやモバイルアプリ、業務システム開発には、一般的にマイクロソフトの「Visual Studio」という開発ツールが用いられています。
「Visual Studio Code」はVisual Studioのテキストエディターです。他にもVisual Studioには、以下の種類があります。
- Visual Studio Community:無料で利用できる
- Visual Studio Professional:小規模な開発にも使用できる
- Visual Studio Enterprise:大規模なシステム開発に利用される
これらの知識があると案件獲得に有利になる場合があります。
Atom
「Atom」は無料で使える高機能なテキストエディターです。
Atomにはコードのプレビュー機能や入力補助機能が備わっています。HTMLやCSSなどのコードを入力するとリアルタイムでプレビューが表示されるので、コードの動作確認がスムーズです。
さらに、Atomにはショートカットキーが多数用意されており、作業効率が大幅に上がります。
また、拡張機能も充実しています。必要な機能をパッケージとしてインストールできるので、自分好みの環境をカスタマイズできるのも魅力です。
Sublime Text
「Sublime Text」は、動作が軽快なことが特徴のテキストエディタです。Linux、macOS、Windowsなど複数のOSに対応している点も大きな特徴です。
また、機能のカスタマイズ性が非常に高く、プラグインを活用してさまざまな機能を追加できます。
ビルドや実行環境との連携によって、統合開発環境(IDE)としても使用が可能です。
フロントエンドエンジニアが取得したい資格
フロントエンドエンジニアが取得すべき資格には、次のものがあります。
- 基本情報技術者試験
- HTML5プロフェッショナル認定試験
- Webクリエイター能力認定試験
- Web解析士
- Webデザイン技能検定
それぞれ順番に見ていきましょう。
基本情報技術者試験
ITパスポートと共に、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が提供する試験の一つに基本情報技術者試験があります。
経済産業省によって認定された国家資格であり、就職や転職の際にも役立ちます。
また、ITだけではなく、経営や会計の能力も重視されるため、ITパスポートと比べ実務に即した内容が多いです。
IT業界でのキャリアを目指すうえでの基礎的な知識が体系的に学べるため、これからエンジニアとしての道を歩みたい人におすすめです。
HTML5プロフェッショナル認定試験
HTML5プロフェッショナル認定試験は、HTML5やCSS3、JavaScriptを駆使してHTMLのドキュメント作成やデザインを学べる資格です。
レベル1とレベル2、2段階の試験があり、どちらも最新のマークアップ技術の習得が可能です。認定の有効期間は5年で、期間満了後は再度取得する必要があります。
HTML5プロフェッショナル認定試験は、テストセンターやオンラインで受けられるため、受験しやすいです。
Webクリエイター能力認定試験
Webクリエイター能力認定試験は、株式会社サーティファイが主催です。
Webサイトやページを作成する上でフロントエンドエンジニアにとって欠かせないスキルや知識を修得できる資格です。
また、HTMLコーディングのスキルのほかに、デザインについて学べる資格でもあります。Webデザインを体系的に理解できるので、Webエンジニアの初学者にもおすすめです。
試験のレベルにはスタンダードとエキスパートの2つがあり、習得した知識やスキルのレベルに応じて選べます。
Web解析士
Web解析士認定は、一般社団法人 Web解析士協会(WACA)が実施する公式の資格認定です。
Webサイトから得られるデータや数値を用いて、原因を分析し、改良を加えることがWeb解析の目的です。Web解析士は、この分野の専門家であり、Webサービスを成功させるために不可欠です。
さらに、指示に従ってサイトを構築・改修するだけでなく、自らWebの課題を見つけ出し解決できる能力が身につくため、フロントエンドエンジニアとして次のステップを目指す人にもおすすめです。
Webデザイン技能検定
Webデザイン技能検定は、厚生労働省が監督する国家資格の一つです。
Web分野における国家資格であり、基礎的なWeb技術や実務スキルを身に付けることができる資格です。
未経験の方でも資格取得が可能で、これが転職やスキルアップの際に大きなメリットとなります。
また、試験は難易度が3つに分かれており、自分の実力に合わせたレベルで受験することができます。
フロントエンドエンジニアに必要な知識を独学で身につけよう
フロントエンドエンジニアに必要なプログラミングやライブラリなどの知識は、ある程度独学で身につけられます。
現在はドットインストールやUdemyなどの動画教材サイトも豊富で、テキストエディターも無料で使えるものがあります。
ただ、実践的な力をつけるのであれば、実際に仕事を受けたり、未経験で転職できる会社で働いてみるのがおすすめです。
本記事を参考に、基礎的なスキルは独学したうえで、不足する知識などはスクールや実際の仕事で身につけていきましょう。